ケモノ化して突然にマイノリティになった少女と、研究者の関りを描くフリーシナリオADV『アニマロイドガール』。研究者であり家族であり、他人でもある繊細な関係を描く期待作 #デジゲー博

ヒトが、だんだんとケモノへと変わる希少な症状「アニマ化」。
これはヒトからケモノへと変わりゆく少女の、青春を見守る物語。

本記事では2023年11月12日(日)に秋葉原UDXで行われたインディー・同人ゲームの展示会『デジゲー博』にて取材した創作サークル「パンドリ丼」のケモノ化少女育成アドベンチャー『アニマロイドガール』を紹介する。

『アニマロイドガール』は積極的なイベント展示を行っており、インディーゲームのイベントを追っている方なら見覚えのある方も多いだろう。
逢編いあむさんのイラストは過去さまざまなインディーゲームイベントでも目立っていたし、デジゲー博でもやはり目立っていた。

『アニマロイドガール』は、ケモミミ×香港×サイバーパンクな世界観を舞台にしたケモノ化少女育成アドベンチャーゲーム。
この世界では、人間が次第に獣の容姿へと変わっていく“アニマ化”という現象が第2次性徴期の少年少女にのみ起きている。
アニマ化した人間はマイノリティとして偏見にさらされており、学校ではアニマ化に起因するトラブルやいじめの影が見られていた。
そして、ここにもアニマ化を発症した少女がひとり。

少女はアニマ研究者である遠い親戚(プレイヤーだ)を頼って異国にわたり、一緒に暮らすこととなる。
本作は普通の生活をしていた少女が、言語も通じない外国でヒトからケモノへ変わる様子を見守るゲームである。

デジゲー博で伺ったところ、本作は13、4歳の多感な時期に、突然に普通の生活からマイノリティとしての生活、言葉の通じない外国で生きることになった少女の姿を描くフリーシナリオ・マルチエンドの育成アドベンチャーになるという。

現在、筋力・俊敏・美・野生・自立の5パラメーターを確認できる。

本作はさまざまなパラメータを上げる育成パートがあり、ポイントクリックのアドベンチャーパートがあり、これを行き来して積み重なり、物語になっていくという。
特定の時期に何かの選択をするとイベントが起きるものではなく、プレイヤーの選択が積み重なって物語になるからフリーシナリオということだ。

普通に街を歩いたり、選択肢を選ぶパートもある。

プレイヤーはアニマの研究家として少女を引き取るのだが、実はアニマ化を進めるのも、止めるのも自由。
研究家として接しても良いし、少女の家族として接しても良い。
かなり自由な立場で、不安を抱えた少女とどのような関係を築くのかがもう1つの焦点となるようだ。

まだまだ開発中なので全貌は見えていないが、お話をうかがう限りイラストに負けないほど繊細なテーマを描くもの、という印象を受けた。
PVでも「手を触れれば壊れてしまう」かのような儚さ、裏に抱える深刻さが伝わっており、演出的な部分でも非常に期待が持てそうだ。

ある日世界から孤立して不安を抱える少女と、(ゲーム的には)全能とも言える導き手になるプレイヤー。そこからどのような物語が生まれるのか気になる方は、ぜひ、Steamでウィッシュリストに登録して待っていて欲しい。

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